この記事で分かること
国(環境省、国土交通省・経済産業省と連携)の「商用車等の電動化促進事業(タクシー・バス)」は、タクシー事業者・バス事業者などが電気自動車(BEV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)・燃料電池自動車(FCV)などのタクシー・バスと、一体的に使う充電設備を導入する費用を補助する制度です。2026年度(令和8年度)は令和7年度補正予算分を、執行団体の公益財団法人日本自動車輸送技術協会(JATA)が受け付けており、申請期間は令和8年4月24日(金)~令和9年1月29日(金)です。
- 対象は乗車定員10人以下のタクシー等車両(旅客自動車運送事業・自家用有償旅客運送用)と、乗車定員11人以上のバス車両
- 補助額はJATAが公表する車両ごとの「基準額」が上限(値引きがあれば減額)
- 充電設備(急速・普通充電器、V2H、外部給電器など)は車両と一体的に導入する場合のみ対象、交付決定後に契約・発注・着工
補助金の概要(実施主体・目的)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 令和7年度補正予算 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(商用車等の電動化促進事業(タクシー・バス)) |
| 実施主体 | 環境省/執行団体:公益財団法人日本自動車輸送技術協会(JATA) |
| 対象地域 | 全国 |
| 申請期間 | 令和8年4月24日(金)~令和9年1月29日(金)※車両・充電設備それぞれ期間変更がある場合はJATAがお知らせで公表 |
| 申請方法 | オンライン申請(入力フォーム+書類登録) |
電気自動車等の普及初期の導入を加速し、価格低減による産業競争力強化と脱炭素社会の構築を進めることが目的です。事業完了後は、CO2削減効果についての事業報告書の提出や、環境省補助事業である旨の表示(ステッカー貼付など)が必要です。
対象になる人・車両と要件
申請できる事業者
- タクシー等車両を事業の用に供する者、バス車両を運行の用に供する者
- タクシー等車両のリース、バス車両のリース・レンタルを業とする者(対象事業者への貸渡しに限る)
- 特定旅客自動車運送事業者に車両を貸与して旅客運送を委託する学校法人・企業等
- 分社化などで設立した子会社(出資比率50%超)の旅客自動車運送事業者に車両を貸与する者
- 車両と一体的に導入される充電設備等を所有する者、地方公共団体、これらのコンソーシアム など
申請者(レンタル業者を除く)は、国が定める目標(目安)に準じた非化石エネルギー自動車の導入計画の設定が必要です。CO2排出量の多い「多排出者」(地方公共団体を除く)は、CO2削減目標の設定・公表などの取組を表明することが条件です(GXリーグ参加者は実施するものとみなされます)。
対象となる車両
- 電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、水素内燃機関型自動車
- タクシー等車両:JATAの「補助対象車両一覧表」に掲載された車両(経済産業省のCEV補助金の対象車)または事前登録された車両
- バス車両:JATAに事前登録されたバス(メーカー別の一覧を公開)
- 令和8年1月13日から令和9年3月3日まで(車両購入後に申請する「実績申請」の場合は令和9年1月29日まで)に新車として新規登録する(された)車両
- 割賦販売による所有権留保は認められません。短期間の実証運行など反復・継続した走行が見込まれないものは対象外
対象となる充電設備等
- 急速充電器、普通充電器、V2H、外部給電器(経済産業省の充電インフラ補助金の対象型式)、高圧受電設備、バッテリー交換式EVの運用に必要な設備
- 申請事業者の敷地(事業所・営業拠点)等への設置。借地は6年以上の契約・許諾が必要(国・自治体の土地を除く)
- 「車両台数≧充電設備等の口数」であること。課金装置は使えない状態にすること
補助額・上限
車両
補助額は、JATAのホームページの「補助対象車両一覧」に記載された基準額が上限です。値引きがあると判断される場合は、基準額から次の額を差し引きます。
| 区分 | 電気自動車 | PHEV | FCV・水素エンジン車 |
|---|---|---|---|
| バス車両・乗車定員9人以上のタクシー等車両 | 値引額×2/3 | 公募要領で確認 | 値引額×1/2 |
| 乗車定員8人以下のタクシー等車両 | 値引額×1/4 | 値引額×1/5 | 値引額×1/3 |
値引額は、事前登録された車両本体価格から補助対象経費を差し引いた額です。乗車定員8人以下の車両で本体価格が一定額以上(EV・PHEVは600万円以上、FCV・水素エンジン車は1,000万円以上)の場合は、値引額の計算方法に特例があります。
充電設備等
充電設備の補助上限額は型式ごとに、JATAの「補助対象充電設備型式一覧表」に掲載されています。工事費や高圧受電設備にも別途、補助基準額(上限)が公募要領で定められています。
申請期間と締切
申請期間は令和9年1月29日(金)までです。充電設備等の設置と完了実績報告、新規登録車両の完了実績報告は令和9年3月10日までに完了する必要があります。予算には限りがあり、車両・充電設備それぞれの申請期間に変更がある場合はJATAのお知らせで公表されるため、最新情報を確認してください。
申請の流れと注意点(申請のタイミングに注意)
申請方法は2種類あります。
- 通常申請:車両購入前に申請する方法。申請時に車両の契約・発注は可能ですが、交付決定を受けるまで新規登録(納車)はできません。改造車は交付決定後に契約・発注します。
- 実績申請:すでに新規登録した車両について、書類を整えて申請する方法(車両のみが対象)。
- 充電設備等は、交付決定日後に契約・発注・工事着工しなければなりません。交付決定前に発注・着工すると交付決定が無効になります。
- 車両の処分制限期間は車両登録日から法定耐用年数、充電設備は設置完了日から6年間です。期間内の売却等には事前承認が必要で、原則として補助金の一部を返還します。
- 自動車検査証は事業用として新規登録されたものを提出します。
国・自治体の補助金との併用
公募要領では、補助対象車両等について国の他の補助金と重複して補助金を受けることはできないとされています。事業用(緑ナンバー)のタクシーは、自家用車向けのCEV補助金の対象外です。都道府県・市区町村がタクシー・バスの電動化に独自の補助を行っている場合もあるため、併用の可否は各自治体の要綱で確認してください。
よくある質問
Q. どの車種が対象か、いくら補助されるかはどこで分かりますか?
A. JATAの公募ページで、タクシー(BEV・PHEV・FCV別)とバス(メーカー別)の補助対象車両一覧が公開されています。基準額もここで確認できます。
Q. 問い合わせ先は?
A. 公益財団法人日本自動車輸送技術協会 補助金執行グループ(TEL 03-6836-1203、E-mail kanhojo@ataj.or.jp)です。
まとめ(公式ページ)
国の「商用車等の電動化促進事業(タクシー・バス)」は令和9年1月29日まで申請受付中です。通常申請では交付決定前に登録(納車)できないこと、充電設備は交付決定後の発注が必要なことに注意し、公募要領を確認してから手続きを進めましょう。