この記事で分かること
国(経済産業省)の「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」のうち、EV・PHEV用の充電設備(充電インフラ)を設置する事業者向けの補助金について、2026年度(令和8年度)時点で申請できる枠をまとめます。2026年10月29日現在、令和7年度補正予算の「年度またぎ事業」が申請受付中で、締切は令和8年11月16日(月)13時です。
- 対象は「高速道路SA・PA等」への急速充電設備と「新築マンション等」への普通充電設備の2事業に限定
- 令和8年度・令和9年度の2か年にまたがる設置計画が対象(国庫債務負担行為分)
- 申請はオンラインのみ、充電設備の発注・工事は交付決定後
なお、同じ令和7年度補正予算の「第1期・第2期」(通常枠)、「戸建て住宅充電用コンセント」、「V2H充放電設備」、「外部給電器」の補助金は、次世代自動車振興センターのページで申請受付・提出期間が終了したと案内されています(V2H・外部給電器は8月27日に受付終了)。
補助金の概要(実施主体・目的)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 令和7年度補正「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金(充電設備)」年度またぎ事業 |
| 実施主体 | 経済産業省(執行:一般社団法人次世代自動車振興センター) |
| 対象地域 | 全国 |
| 申請期間 | 令和8年10月23日(金)~令和8年11月16日(月)13時 |
| 総予算額 | 10億円(センターの事務費を含む):高速道路SA・PA等(急速充電設備)6億円、新築マンション等(普通充電設備)4億円 |
「年度またぎ事業」とは、国庫債務負担行為による事業で、充電設備の設置事業が令和8年度・令和9年度の2か年にまたがるものをいいます。電気自動車等の普及に欠かせない充電インフラの整備を後押しすることが目的です。
対象になる人・設備と要件
1.高速道路SA・PA等への充電設備設置事業(経路充電)
- 高速道路SA・PA等で、電欠防止の観点から重要な経路充電、または利便性向上に特に有効な経路充電のための設置
- OCPP1.6以上に準拠した総出力50kW以上の急速充電設備であること
- 公道に面した入口から誰もが自由に出入りでき、利用者を限定しないこと(他のサービス利用や物品購入を条件にしない)
- 充電料金を徴収すること、充電場所を示す案内板・路面表示を設置すること、設備の場所や出力・利用可能時間などをインターネット上で確認できること など
2.新築マンション等への充電設備設置事業(基礎充電)
- 新築の分譲・賃貸マンション等の駐車場への設置で、交付申請時点で着工前または工事中、かつ竣工日が令和9年度であること
- OCPP1.6以降またはECHONET Liteに準拠した普通充電設備、充電用コンセント、充電用コンセントスタンド(通信を介さない充電設備の場合などの例外あり)
- 受電元は共用部の配電盤・分電盤または充電設備専用の別引込(全戸数以上の区画に設置する場合は各戸の分電盤も可)
- 利用者は当該マンションの居住者または駐車場の契約者であること
- 普通充電設備と充電用コンセント(スタンド)の併設は不可
全事業に共通する主な要件
- センターが審査・承認した型式の新品の充電設備であること
- 設置工事費・設備費の予算を確保し、要件に合った設置計画を立ててから申請すること
- 既存の駐車スペースを活用すること(1台分の駐車スペースにつき1基。目安は幅2.5m×奥行き5m)。舗装費は対象外
- 設置場所の土地の使用権限があること(借地は土地所有者が5年間の設置を許諾した書類が必要)
- 事業年度をまたぐ計画であることを証する書類を提出すること
- 設置した充電設備は5年間の保有義務を満了できること
- センターから求められた場合、利用状況のデータ(利用頻度等)を提供すること
補助額・上限
補助対象経費は「充電設備の購入費」と「設置工事費」です。補助率は事業ごとに次のとおりです(申請の手引きより)。
| 事業 | 充電設備の購入費 | 設置工事費 |
|---|---|---|
| 高速道路SA・PA等(経路充電) | 定額(1/1以内) | 定額(1/1以内) |
| 新築マンション等(基礎充電) | 1/2以内 | 定額(1/1以内)※停電回避費を除く |
- 充電設備の補助額は「購入費(税抜)×補助率」と「型式ごと・事業ごとにセンターが定める補助金交付上限額」のいずれか低い方
- 設置工事の補助額は、センターが審査した工事項目ごとの額と工事項目ごとの上限の低い方を合算し、さらに「事業・設置条件ごとの交付上限額」と比べて低い方
型式ごとの上限額や工事費の上限額は、センターの「年度またぎ事業」ページに掲載されている「充電設備補助金上限額」「事業毎の設置工事に係る補助金交付上限額」で確認してください。
申請期間と締切
申請期間は令和8年10月23日(金)から令和8年11月16日(月)13時までです。総予算は10億円(事業ごとに配分)と限られており、予算の状況によっては採択されない可能性もあります。申請はセンターのオンライン申請システム(稼働時間8:00~22:00)で、必要なデータ入力と書類のアップロードを完了させて「申請」ボタンを押す必要があります。
申請の流れと注意点(工事前の申請が必要)
- 「申請の要件」「申請前に確認すること」「申請の手引き(年度またぎ事業)」を確認
- 見積書・設置場所見取図・平面図・配線ルート図・電気系統図・施工前の要部写真などを準備
- オンライン申請システムで交付申請(締切:11月16日13時)
- 交付決定後に充電設備を発注し、設置工事に着手
- 工事完了・支払い完了後、期限までに実績報告 → 補助金の交付
- 充電設備の発注、設置工事の着工、代金の支払いは交付決定日以降でなければなりません(前払い金など一部の支払いは交付決定前でも可)。
- 支払いは原則として金融機関からの振込です。
- リース目的で取得する場合はリース会社が申請者となり、補助金相当額をリース料金に反映させる必要があります。
- 工事完了後に代金の還元(キャッシュバック)を受けた場合は、補助金の返還を求められることがあります。
国・自治体の補助金との併用
申請の要件では、国の他の補助金と重複していない申請であることが求められています。一方で、地方公共団体の補助制度は、本補助金と重複して申請できる場合があるとされているため、設置場所の都道府県・市区町村にお問い合わせください。なお、個人が新車のEV・PHEVを購入する場合は、別制度の「CEV補助金(車両)」が対象になります。
よくある質問
Q. 戸建て住宅の充電コンセントや、既存マンションへの設置は対象ですか?
A. 今回の年度またぎ事業は「高速道路SA・PA等」と「新築マンション等」の2事業に限定されています。戸建て住宅充電用コンセントや第1期・第2期の枠は、センターのページで申請提出期間が終了したと案内されています。
Q. 問い合わせ先は?
A. 次世代自動車振興センター 充電インフラ部 令和7年度補正予算事業コールセンター 0570-000-299(平日のみ 9:15~12:00/13:00~17:00)です。
まとめ(公式ページ)
2026年10月29日時点で国の充電設備補助金のうち申請できるのは、令和7年度補正の「年度またぎ事業」(高速道路SA・PA等の急速充電、新築マンション等の普通充電)で、締切は11月16日13時と目前です。発注・着工は交付決定後にする必要があるため、計画中の事業者は早めに要件と必要書類を確認しましょう。